ものづくり補助金14次公募: 結果から読み解く採択率向上の”6つの鍵”

2023.07.22

ものづくり補助金14次公募の結果から読み解く採択率向上の6つのポイント

ものづくり補助金の14次公募の採択結果からは、いくつかの傾向が見えてきます。
これらの傾向を把握し、採択率を向上させるためのポイントを以下にまとめます。

ものづくり補助金14次公募分の主な結果

まずは、ものづくり補助金の14次公募分のすべての結果は以下の通りとなっています。

過去のものづくり補助金の申請・採択の結果の推移

次にこれまでのものづくり補助金の申請・採択の結果の推移です。

引用元:【ものづくり補助事業公式ホームページ】
ものづくり補助金総合サイト https://portal.monodukuri-hojo.jp/dataportal.html

申請と採択の結果からわかる傾向

14次公募では、申請件数が4,865件と過去の12次や13次に比べて大幅に増加しました。
これは「ものづくり補助金」への事業者の関心が高まり、新たな挑戦が活発化した結果だと考えられます。
今後の公募件数の動向にも注目が集まるでしょう。

採択率(合格率)は今回50.7%となりました。
これは以前の8次から13次までの約60%の採択率と比べて、10%ほど低下しています。
申請枠ごとに採択率を見てみると、「通常枠」と「回復型賃上げ・雇用拡大枠」が約50%で、全体の採択率とほぼ同じ結果です。

一方「デジタル枠」と「グリーン通常枠」は約55%と、今回の申請枠の中では比較的高い採択率を記録しました。

しかし「グローバル市場開拓枠」の採択率は約35%と低く、過去の13次公募の「グローバル展開型」の採択率(約39%)よりも下がっています。

全体的に見ると、ものづくり補助金の採択率は2人に1人が採択される水準であり、難易度の高い補助金とは言えません
ただし、申請者は自身の事業内容や枠の特徴に合わせて戦略を立てることが重要です。

ものづくり補助金14次公募: 結果から読み解く採択率向上の”6つの鍵”

1. 事業計画書の適切な作成時間を確保する

データポータルによれば、事業計画書の作成には20時間以上(30時間以内)〜120時間以内をかけると採択率が高くなります。
20時間未満では甘さが出てしまい、120時間以上でも効果が薄れることから、適切な時間をかけて事業計画書を作成することが重要です。

2. 従業員数を考慮する

従業員数が21人以上の事業者は、採択率が60%を超えています。
従業員数が多いと採択されやすくなる傾向がある一方で、従業員数が0〜5人の場合でも採択率は約39%あります。
従業員数に関わらず、挑戦する意欲は大切にしましょう。

3. 製造業へのフォーカス

製造業の採択率が61%と最も高いことがわかります。
他の業種では採択率が低い傾向が見られますので、製造業に参入することが採択率向上のポイントとなります。

4. 適切な補助金額の申請

申請額が約1,000万円近くだと採択率が約60%に上昇します。
補助金を使わない場合は採択率が低下することもあるため、適切な申請額を検討することが重要です。

5. 支援者の存在を活用する

支援者(報酬額別)がいる場合の採択率が50%台になります。
専門家のサポートを受けることで採択の可能性が高まるため、採択率を向上させるためにも支援者の存在を活用しましょう。

6. 加点項目の取得

加点項目をしっかり取ることで採択率が上昇します。
特に4個以上の加点項目を取得していた場合、採択率が70%を超えることがわかっています。
申請枠に応じて取得できる加点項目数が異なりますので、加点項目を多く取得することを意識しましょう。

まとめ

これらのポイントを把握し、ものづくり補助金を申請する際に活用することで、採択率を上げることができるでしょう。
データポータルから読み解く傾向を参考に、効率的な申請を行い、補助金の取得に成功することを目指しましょう。

データポータル|ものづくり補助金総合サイトhttps://portal.monodukuri-hojo.jp/dataportal.html