社労士が明かす「良い社労士の選び方」完全ガイド

社労士が明かす「良い社労士の選び方」完全ガイド
はじめに

社労士自身が明かす「良い社労士の選び方」

 事業の成功への道には、「良い社労士」を選ぶことが不可欠です。労働法や社会保険などの法的な規制は複雑で、経営のパートナーとして信頼できる「良い社労士」を見つけることは成功への重要な一歩です。

 このガイドでは、社労士自身が明かす「良い社労士の選び方」をわかりやすく解説します。「良い社労士」から得られる信頼性の高い情報とアドバイスを通じて、あなたの事業が成功へ向かうための鍵を紹介します。

 それでは、良い社労士を見つけるためのステップを始めましょう。

社労士が明かす「良い社労士の選び方」完全ガイド
社労士とは

 社労士は、労働法や社会保険に関する専門家であり、労務管理や労働契約などの分野で法的なアドバイスを提供する国が認定する専門職です。企業規模や業種に応じて異なるニーズに対応し、労務に関連する様々な問題を解決します。また社労士事務所にも個人事務所から大規模法人まで存在し、また取り扱う専門分野や得意業種も違います。

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社労士選びの3つの要点

 社労士を選ぶ際に押さえるべき要点は以下の3つです。

1. 良い社労士のチェックポイント

 まず1つ目として、社労士選びの際にチェックすべきポイントを解説します。

料金体系と相場

 社労士の報酬は業務内容やサービスの範囲によって異なります。事前に料金体系や相場を把握し、自社に合った報酬プランを選びましょう。

社労士の報酬相場は?

・相談顧問

 社労士のメイン業務である労務相談顧問を依頼した場合の費用相場は、下記のとおりです。

従業員数 費用相場(月額)
4人以下 20,000円~
5~9人 20,000円~30,000円
10~19人 30,000円~40,000円
20~29人 45,000円~50,000円
30~49人 55,000円~60,000円
50~69人 75,000円~85,000円
70~99人 95,000円~105,000円
100~149人 120,000円~135,000円
150人以上 170,000円~

・規則作成・申請書作成

 社労士の主な業務「規則作成・申請書作成」のなかには、具体的な次の4つの例が挙げられます。費用相場と業務をそれぞれ解説します。

依頼内容 費用相場
就業規則作成 50,000円~150,000円
就業規則修正 20,000円~30,000円
諸規定作成 30,000円~50,000円
各種保険関係の書類 1つあたり5,000円~10,000円
助成金の申請 着手金0円・報酬金20%~

・給与計算

 給与計算を依頼する場合は、基本料金が月額で1万円~3万円かかります。従業員あたりの月額費用は、基本料金に以下の金額がプラスされます。

基本料金 1万円~3万円
5~9人 5,000円~
10~19人 10,000円~30,000円
20~29人 20,000円~45,000円
30~49人 40,000円~70,000円
50人~ 50,000円~80,000円

・労働・社会保険

 労働・社会保険の手続き費用の相場は、次のとおりです。

依頼内容 費用相場
労働保険の年度更新 30,000円~100,000円
労働・社会保険の新規適用 30,000円~50,000円
労働・社会保険の資格取得 1件あたり10,000円~20,000円
労働・社会保険の資格喪失 1件あたり5,000円~10,000円
社会保険算定基礎届 人員数で変動

・障害者年金申請

 また最近は障害者年金の代行サポートをしている事務所も多くなり相場については以下となります。

サービス 着手金 成果報酬
障害者年金申請料 1万円~3万円 年金額の2か月分または初回入金額の10%~20%

経験と専門知識

 社労士の経験と専門知識は重要です。経験豊富な社労士は労務問題に対処する経験が豊富で信頼性が高いことがあります。取り扱う業種や労働法分野に精通しているかを確認しましょう。

提供サービスの範囲

 社労士が提供するサービスの幅広さを確認しましょう。労務管理、雇用契約の作成、労働時間管理、年末調整など、必要なサービスを提供できるかどうかを確認しましょう。また社労士事務所が税理士のサービスも提供しているかを確認しましょう。税務や会計問題に対応する税理士サービスと、社労士サービスをワンストップで提供する事務所は、経営の効率化とコスト削減に役立ちます。

相性やコミュニケーション

 社労士との相性やコミュニケーション能力も重要です。信頼性があり、問題解決能力が高く、親切なサポートを提供する社労士を選び、信頼関係を築くことが大切です。

2. 良い社労士の探し方

 次に、良い社労士を見つけるための手段・方法を紹介します。それぞれの方法にはメリットとデメリットがありますので、自身に合った方法を選びましょう。

 以下に、知り合いからの紹介、金融機関や保険営業マンからの紹介、インターネット検索、電話帳やダイレクトメールのそれぞれの方法について、メリットとデメリットをまとめます。

方法 メリット デメリット
知り合いからの紹介 ・評価の信頼性が高い
・相性の良い社労士が見つけやすい
・紹介の機会が限られる
・紹介者に依存する可能性あり
・断りにくい
金融機関・保険営業マンからの紹介 ・信頼性の高い紹介が期待できる
・総合的なアドバイスが受けられる場合がある
・客観的に判断できない可能性あり
・紹介者の動機が疑われることがある・
・断りにくい
インターネット検索 ・幅広い選択肢から探せる
・比較サイトや第三者の口コミが活用できる
・個人の評判に基づいて選択可能
・情報信頼性にばらつきがある
・広告の内容に惑わされる可能性あり
電話帳・ダイレクトメール ・地元の事務所を探しやすい
・アナログな情報源で信頼性が高い場合がある
・選択肢が限定される
・詳細情報が不足しがち

知り合いからの紹介

メリット

・信頼性が高い情報源からの紹介であり、評判が信頼できます。
・知人の経験に基づいたリアルな情報を得られます。
・紹介者が間に入ることで、相性の良い社労士を見つけやすい場合があります。

デメリット

・紹介の機会が限られているため、選択肢が制限されることがあります。
・紹介者との関係性によって選択肢が偏る可能性があります。
・あとあと断りにくい

金融機関や保険営業マンからの紹介

メリット

・金融機関や保険会社は専門家と連携しており、信頼性の高い紹介が期待できます。
・金融関連の専門家が社労士の選定をサポートすることで、総合的なアドバイスが受けられる場合があります。

デメリット

・金融機関や保険営業マンが特定の社労士事務所を推奨する場合、バイアスがかかる可能性があります。
・紹介者の目的が商品やサービスの販売である場合、紹介の動機が疑われることがあります。
・あとあと断りにくい

インターネット検索

メリット

・幅広い選択肢から社労士を探せます。
・比較サイトや第三者の口コミを活用して、多角的な情報収集が可能です。
・個人の意見や評判に基づいて選択できます。

デメリット

・インターネット上の情報は信頼性にばらつきがあり、慎重な判断が必要です。
・過剰な情報量や広告に惑わされる可能性があります。

電話帳やダイレクトメール

メリット

・伝統的な方法であり、地元の社労士事務所を探すのに適しています。
・オフラインな情報源であるため、信頼性が高い場合があります。

デメリット

・選択肢が限定され、情報が限られていることがあります。
・オンライン情報と比べて詳細な情報が不足している場合があります。

これらの方法を組み合わせて利用することで、信頼性の高い社労士を見つける際に幅広い視野を持つことができます。

3. 最後に必ず行ってほしいこと

 社労士を選ぶ際に必ずしてほしいことを以下にまとめました。

契約の前の相談段階で確認することをお勧めします。

1.料金の事前見積もり

 社労士の料金設定を事前に確認し、予算に合った社労士の選択をしましょう。また月額費用だけでなく年間費用はいくらになるか、就業規則や助成金の料金体系、クラウドサービスを利用している場合は追加の費用がかかるかどうかも確認しましょう。
 ちなみに、クラウド給与ソフトは以下が代表的です。
参考:マネーフォワードクラウド給与
参考:オフィスステーション

2.事務所の場所と対応エリア

 事務所の場所も重要です。クラウド給与やクラウド社会保険手続ソフト、またオンライン会議を活用している社労士事務所の場合、場所に制限なくサポートしてくれる可能性があるので必ず確認ましょう。なお都心エリアにある社労士事務所は、最新の情報を取り入れている可能性が高いです。

3.経験と専門知識

 社労士の経験と専門知識を確認し、適切な選択をする。特定の業種や労働法分野に精通している社労士を選ぶ。

4.提供サービスの範囲

 社労士が提供するサービスの幅広さを確認し、必要なサービスを提供できるかどうかを検討しましょう。社会保険や雇用労働に関する法的アドバイスは、社労士の基本的なサービス範囲です。また前述しましたが社労士事務所が税理士のサービスも提供しているか確認することもお勧めです。なぜならば税務や会計問題に対応する税理士サービスと、社労士サービスをワンストップで提供する事務所は、経営の効率化とコスト削減に役立つからです。

5.担当者の確認

 実際の担当者を確認し、信頼性のある相手かどうかを評価する。長期的な協力関係を築くために相性を確認する。

6.スタッフの定着度の確認

 社労士事務所の離職率を確認し、安定したサポートを受けられるかどうかを検討する。

社労士が明かす「良い社労士の選び方」完全ガイド
まとめ

良い税理士を選ぶためのポイント

 このガイドでは、良い社労士を選ぶための重要なポイントを紹介しました。成功する事業を築くためには、料金体系、経験と専門知識、提供サービスの範囲、相性やコミュニケーションなどを検討することが重要です。

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