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【Vol.21】「重加算税」が発生する要件と仮装・隠ぺいの関係は?

税務調査の重加算税

1問1答式で税務調査で押さえるべきポイントを解説

1 税務調査の基礎知識
2 税務調査官への対応
3 税務調査でよく指摘される項目

について押さえるべきポイントを1問1答式で解説していきたいと思います。

税務調査シリーズ目次

「重加算税」が発生する要件と仮装・隠ぺいの関係は?

税務調査で「仮装・隠ぺい」が見つかると重加算税という重いペナルティを課されてしまうと聞きました。重加算税はどのようなときに課される可能性があるのかを具体的に教えてください。

実際には行っていない取引を帳簿上行ったように記録したり、売上の一部をもみ消したりすることによって、本来納める税額を少なくしたような場合には、重加算税というペナルティを課せられてしまう可能性があります。
法律上は、重加算税を課すためには「隠ぺいし、または仮装したこと」といった要件がもうけられています。以下では、重加算税に関す法律上のルールについて説明させていただきます。

重加算税に関する法律上のルール

まず理解しておくべきことは、重加算税は過少申告加算税や無申告加算税の代わりに課せられるものであることです。
なので、過少申告加算税や無申告加算税が課せられない状況の時には、重加算税も課せられることはありません。

過少申告加算税は、税務調査が行われる前に自主的に修正申告した場合には課せられないというルールがありますから、間違いがあることを認識した時点で修正申告を行うことが重加算税という重いペナルティを避ける最善の方法といえます。

また、無申告加算税は単に申告をしていないという事実に基づいて課せられるものですから、通常は積極的に「隠ぺいや仮装」といったこととはなじまない性質があります。
そのため、重加算税については過少申告加算税が課せられるケースで問題となることが多いと思われます。

仮装・隠ぺいとは具体的にどういうことか?

税務調査で「仮装・隠ぺい」と判断される具体的なケースとしては、以下のようなものがあります。

  • 申告の基礎となる帳簿の他に、別の帳簿を作成しているような場合(二重帳簿や裏帳簿)
  • 売上計上の根拠となる請求書などの現資料を破棄したり、隠したりした場合
  • 取引先と示し合わせて架空の領収書や請求書を偽造し、それに基づいて費用を計上したような場合
  • 本来計上するべき棚卸資産を在庫表から除外し、売上原価を吊り上げて利益を少なくしたような場合

※ 裏帳簿とは=不正な方法で得た金の出入りを記した秘密の帳簿。裏金の帳簿。

総じていうと、意図的に本来計上するべき売り上げを計上しなかったり、本来計上するべきでない費用を計上したような場合に、重加算税が課せられるリスクが高まるといえます。
もし、すでにこれらの行為をもとに過去の申告をしてしまっている…ということに気づかれた場合には、税理士などと相談しながら修正申告を自主的に行うことも検討してください。

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