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【Vol.12】税務調査官に「自宅を見せてほしい」と言われたら?

税務調査と自宅調査

1問1答式で税務調査で押さえるべきポイントを解説

1 税務調査の基礎知識
2 税務調査官への対応
3 税務調査でよく指摘される項目

について押さえるべきポイントを1問1答式で解説していきたいと思います。

税務調査シリーズ目次

税務調査官に「自宅を見せてほしい」と言われたら?

法人のオーナー経営者です。
このたび法人税の調査を行うむね事前通知がありましたが、その際、私の自宅についても見せてほしいと求められました。自宅はプライベートな場所なので、できれば見せたくありません。
断ることは不可能なのでしょうか?

税務調査は納税者の同意のもとに行われる任意調査ですので、厳密に法律を解釈すれば拒否することは可能です。しかし、調査官の求めをあえて断ることは、調査対策として決して得策とは言えないケースが多いでしょう。
「自宅には何か隠している資料があるのでは?」と無用な疑いを受けてしまうことを避けるためにも、調査官の求めにはできる限り対応することをおすすめします。

調査官が自宅を見る目的は?

調査官が自宅を見せてほしいと要求してくるのには、大きく分けて2つの理由があります。

1つは、納税者の普段の暮らしぶりや生活の質が、申告書の内容から見て妥当なものなのか?を判断したいと考えているからです。申告書内容が大赤字になっているにもかかわらず、社長個人は優雅な生活をしている…となると不自然と判断せざるを得ません。中小企業の場合、経営者のプライベートな生活と会社の経営状況は密接な関連性があるものですから、調査官は経営者個人の暮らしぶりを税務調査を進めるうえでの重要な判断材料としているのです。

経営者が自宅と職場を厳密に分けるのは難しい

調査官が経営者の自宅をチェックする2つ目の理由は、そもそも経営者が自宅と職場を厳密に分けて仕事をすることが非常に困難であることが挙げられます。

自宅から出張先に直接向かうこともあるでしょうし、仕事を自宅に持ち帰って処理をするという場合もあるでしょう。
そのような場合、仕事に関連する資料はすべて調査官の質問検査権の対象となりますから、保存場所がどこであるかにかかわらず調査に応じる義務があるともいえます。

それでも自宅を見せるのを断りたい場合は?

それでも社長のプライベートに属する自宅は調査官に見せたくない、近隣の住民の目もあるし…ということであれば、自宅を見ることについて調査官から納得できるだけの説明を聞いてみるということも考えられます。

現実に自宅と職場は厳密に分けているのであれば、その旨を調査官に説明すれば納得してもらえることもあるかもしれません。なお、ここでも無用の疑いを招かないために、調査官とのやり取りは慎重に言葉を選んで対応するのが適切です。「本当に自宅に来られると困る」ということは理由も含めしっかり伝えましょう。

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shinya