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【Vol.19】「租税回避」や「節税」「脱税」「無申告」の違いとは?

租税回避と節税と脱税と無申告

1問1答式で税務調査で押さえるべきポイントを解説

1 税務調査の基礎知識
2 税務調査官への対応
3 税務調査でよく指摘される項目

について押さえるべきポイントを1問1答式で解説していきたいと思います。

税務調査シリーズ目次

「租税回避」や「節税」「脱税」「無申告」の違いとは?

税金に関する専門用語は言い回しがむずかしくてややこしいです。節税や脱税、租税回避などの言葉の正確な意味をわかりやすく教えてください。

税金の負担はできるだけ小さくしたいと考えるのは誰しも同じですが、重要なのはそのための手段が違法であるか違法でないかです。違法性の程度に応じて分類するとしたら、脱税は完全にクロ、租税回避はグレー、節税はシロということがよく言われます。

以下ではこれらの言葉の意味についてよりくわしく説明させていただきます。

脱税とは?

脱税とは、法律上認められていない方法によって本来納めるべき税金の負担を免れる行為のことをいいます。
架空の領収書を偽造したり、本来は会社の売上として計上するべき収入金額をレジから抜いて社長のポケットマネーにしてしまったりする行為が該当します。
脱税が税務調査などによって明らかになった場合には、重加算税などの重いペナルティが課せられるほか、特に悪質で金額的にも大きいケースでは刑事罰が科せられてしまう可能性があります。

租税回避とは?

租税回避とは、ごく簡単にいうと法律の抜け穴をつくような方法で税金の負担を避ける行為のことです。
法律のルールに意図的に反する行為をいう脱税とは意味がやや異なり、「理屈や道理で考えると税金を課せられるべきだけれど、まだそのための法律がない」といったような状況で租税回避の事案が生じる可能性があります。

租税には「租税法律主義(税金をかけるなら必ず根拠になる法律が必要)」という大原則がありますから、租税回避は脱税や犯罪ではありません。
しかし、社会通念上問題視される事案であるからこそ租税回避の事案と判断されるわけで、近い将来にはこれを取り締まる法律が準備されることになるケースが大半です。

直近の話では、税金が低い国に財産を移して日本の法律による課税を回避する方法(いわゆるタックスヘイブンの問題)が問題となりましたが、この穴を埋める形で外国子会社合算税制という法律が2017年の税制改正で追加されました。

節税とは?

節税とは、合法的な方法によって税金の負担金額を少なくすることをいいます。節税は法律が想定する範囲内で行う対策のことを言いますから、当然ながら後ろめたいことは何もありません。
具体的には少額減価償却資産を全額損金として処理したり、経営者を被保険者として法人名義の生命保険に加入したりといったさまざまな方法があります。

税金計算は最低限の内容であれば経験がない方でも行うことが可能です。しかし、節税方法をフルに活用して合法的に税負担額を小さくすることを考えた場合には、やはり専門知識を持った税理士の協力を受けることが不可欠といえます。

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shinya