副業バレる?バレない?会社員の確定申告対策と会社の副業規定

公開日: 2025.02.15

最終更新日: 2025.02.15

1. 副業をする会社員が増えている

 副業をする会社員が増えています。リモートワークの普及や働き方改革の影響で、副収入を得る人が増えているのです。しかし、「副業は会社にバレるのか?」「バレるとどうなるのか?」と不安に感じる人も少なくありません。一方、企業側も「社員がこっそり副業をしていないか?」「副業を解禁したいが、どこまで許可すべきか?」と悩んでいるケースが増えています。この記事では、会社員が副業をする際に知っておくべきリスクや、企業が副業を認める際のルール作りのポイント、さらに「バレにくい副業ランキング」も紹介します。

2. 会社員の副業はどこまで許されるのか?

副業解禁が進む背景

かつては「副業=禁止」というのが一般的な考え方でしたが、近年では副業を解禁する企業が増えています。背景には以下のような理由があります。

  • 政府の「働き方改革」により、副業を推奨する流れが強まっている
  • 企業側も人材確保や定着率向上のため、副業を認める傾向にある
  • リモートワークの普及で副業のハードルが下がり、始めやすくなった
  • 物価上昇や賃金の伸び悩みを背景に、収入を増やしたい人が増えている

就業規則の「副業禁止」は違法?

副業は禁止」と就業規則に明記している企業も多いですが、法律上、企業が一方的に副業を禁止することはできません。ただし、企業が社員の副業を制限できるケースもあります。

  • 競業避止義務:同業他社での副業は禁止できる
  • 信用毀損行為の禁止:会社の信用を傷つける副業は禁止できる
  • 過重労働防止:副業によって過労になり、本業に支障をきたす場合、制限される可能性がある

3. 副業がバレる理由とは?(企業が気づくポイント)

会社に副業がバレる主な原因以下の3つです。

1. 住民税からバレる

住民税は給与から天引きされるため、副業の収入が増えると税額が不自然に増加します。その結果、会社の給与担当者が「この人だけ住民税が高い」と気づき、総務や人事が確認を取ることがあります。
対策:「確定申告時に『住民税は自分で納付』を選択」すると、会社に知られにくくなります。

2. SNSや人づてでバレる

TwitterやInstagramで副業アカウントを作り、知人にバレるケースがあります。また、副業のクライアントが本業の取引先だった場合、話が回ってバレることもあります。
対策本名や顔出しをせず、会社の関係者に知られないように注意しましょう。

3. 確定申告のミスでバレる

確定申告をしないと、税務署から指摘が入り、会社にも影響が及ぶことがあります。
対策正しく申告し、税務トラブルを避けることが重要です。

4. 副業のルール整備が重要!企業向け就業規則サンプルをダウンロード

 副業がバレるリスクを回避し、企業とトラブルを防ぐには、適切な副業規定を整備することが重要です。企業が明確なルールを定めることで、社員も安心して副業に取り組むことができます。特に、副業を認める場合は、どのようなルールを設定すべきか?どこまで制限できるのか? を明確にしなければなりません。企業がガイドラインを作成していないと、後々トラブルになることもあります。
 そこで、企業向けに「副業・兼業に関する就業規則サンプル」を用意しました。自社の実態に合わせてカスタマイズし、ルール整備にお役立てください。
👉 副業・兼業の就業規則サンプルをダウンロードする

4. バレにくい副業ランキング

副業をするなら、会社にバレるリスクが低いものを選ぶのがポイントです。以下に、会社にバレにくい副業ランキングを紹介します。

1位:株式投資・FX・仮想通貨取引

副業というよりは資産運用ですが、金融所得として扱われるため、給与とは別の扱いになります。そのため、住民税の変動が少なく、会社にバレるリスクが低いです。ただし、利益が大きくなると確定申告が必要になるため、その際は「住民税を自分で納付」にすることが重要です。

2位:ブログ・アフィリエイト

自分のブログを運営し、広告収入を得る方法です。作業はすべてオンラインで完結し、身バレのリスクが低いのが魅力。ただし、SEO対策やコンテンツ作成には時間がかかるため、収益化まで時間がかかる点がデメリットです。

3位:せどり・転売(メルカリ・Amazonなど)

物を仕入れて販売する「せどり」は、会社にバレにくい副業の一つです。仕入れと販売をうまく管理すれば、自宅で完結できる点も魅力。ただし、大きな利益が出ると確定申告が必要になり、税務処理のミスでバレる可能性があります。

4位:YouTube(顔出しなし)

顔出しなしでYouTubeチャンネルを運営し、広告収入を得る方法です。ナレーション動画や商品レビュー、ゲーム実況などのジャンルを選べば、身バレを防げます。ただし、収益化まで時間がかかる点や、大きな利益が出ると税務署から通知が来るリスクは考慮しておきましょう。

5位:クラウドワークス・ランサーズでのライティング・デザイン業

ライティングやデザインの案件をクラウドソーシングで受注する副業も、在宅でできてバレにくい仕事の一つです。自分の名前を出さずに活動できるため、匿名性が保たれます。ただし、報酬が銀行振込されるため、収入が増えると確定申告が必要になります。

6位:プログラミング・アプリ開発

プログラミングのスキルがあれば、副業としてアプリ開発やWeb制作の仕事を受注できます。実績を積めば、比較的高単価の案件も獲得しやすく、効率よく稼げるのが魅力。身バレのリスクも低いですが、クライアントが本業の取引先とつながっている場合は注意が必要です。

7位:電子書籍(Kindle出版)

電子書籍を執筆し、Amazon Kindleで販売する方法です。一度執筆してしまえば、自動的に売上が発生するストック型ビジネスとなるのが魅力。ペンネームを使用すれば身バレのリスクも抑えられますが、売上が大きくなると税務申告の際に会社にバレる可能性が出てきます。

8位:ハンドメイド作品の販売(minne・Creemaなど)

アクセサリーや雑貨などのハンドメイド作品を販売する副業も人気です。作業を自宅で行えるため、本業に影響を与えにくく、会社にバレる可能性も低め。ただし、売上が安定すると住民税の増加でバレる可能性があるため、税務処理には注意が必要です。

9位:オンライン講師(Udemy・ココナラなど)

専門知識を活かし、オンライン講座を開設する副業です。Udemyやココナラを活用すれば、自分のスキルを動画教材として販売することができます。顔出しなしで講義を行えば身バレのリスクは低めですが、長期的に収入を得るにはマーケティング力が求められます。

10位:音声配信(Voicy・stand.fmなど)

YouTubeほど編集の手間がかからず、気軽に始められるのが音声配信の魅力です。Voicyやstand.fmでは、リスナーが増えると収益化が可能に。匿名で活動できるため、バレるリスクは低いですが、人気が出ると会社の人に知られる可能性はあります。

5. それでもバレた場合、どうすればいい?

副業がバレたら…

  • 事前申請なしで副業がバレた場合、まずは会社の対応を確認する
  • 懲戒処分の可能性がある場合、弁護士や社労士に相談する
  • 今後のルールを会社と交渉し、適切な対応を取る

企業側の適切な対応

  • 頭ごなしに禁止するのではなく、労働者と対話する
  • ケースバイケースで副業を認める柔軟な運用をする

6.まとめ

副業を成功させるために大事なこと

 副業が一般的になりつつあるとはいえ、会社員が気をつけるべきポイントは多くあります。

  • 副業収入がある場合、確定申告と住民税の納め方に注意する
  • 会社にバレたくないなら、金融所得や在宅ワークの副業を選ぶ
  • 企業側も、労働者との副業規則などのルール作りをする

 副業を禁止している企業もまだ多いですが、労使双方が適切なルールを作ることで、トラブルを防ぎながら働き方の多様化を進めることができます。副業が許される時代だからこそ、正しい知識を身につけ、健全に活用しましょう。

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