税理士・社労士が在籍する事務所の選び方【チェックリスト付き】形だけの一本化を見抜く7つの質問
公開日: 2026.03.04
最終更新日: 2026.03.02

1. 「税理士も社労士もいます」が実は危険なワケ
2. 面談前にホームページで8割見抜く3つの確認ポイント
3. 面談で使える7つの質問【チェックリスト】
4. 回答でわかる「本物の連携力」の見極め方
5. 料金提示の比較ポイントと安すぎる見積もりのリスク
6. 一本化に向かない事務所の5つのサイン
7. 寺田税理士・社会保険労務士事務所(社労士法人フォーグッド)のサポート内容
8. よくある質問(FAQ)
9. 関連記事
――「税理士も社労士もいる事務所に変えようと思っているが、どこを選べばいいかわからない」。一本化の意義は理解できた。でも、いざ事務所を探してみると「ダブルライセンス対応」「ワンストップ」という言葉があふれていて、どこも似たように見える——そんな経営者のために、本物の連携力を持つ事務所と形だけの一本化事務所を見抜く方法を、面談で実際に使える質問集とともに解説します。
「税理士も社労士もいます」が実は危険なワケ

「税理士と社労士が在籍している」という事実は、それだけでは何も保証しません。たとえば、次のような事務所が実際に存在します。
・税理士と社労士が同じ屋根の下にいるが、それぞれ別の顧客を担当しており、実際には情報連携していない
・「社労士も対応できます」と言うが、実態は提携先の社労士事務所に外注しているだけ
・ダブルライセンスを持つのは代表者1名だけで、日常の対応はそれぞれ別スタッフ
・税務と労務の複合提案(節税×助成金の同時設計など)の経験が乏しい
これらはすべて、事務所のホームページを見ただけでは判断できません。見抜くためには、面談前の確認と、面談での具体的な質問が必要です。以下で順番に解説します。
面談前にホームページで8割見抜く3つの確認ポイント
事務所のホームページを丁寧に読めば、実質的な連携力の8割は判断できます。面談のアポを入れる前に、以下の3点を必ず確認しましょう。
確認ポイント①:税理士と社労士の人数比・体制を確認する
「税理士10名・社労士1名」のような偏った体制では、社労士業務が後回しになりがちです。理想は税理士・社労士がそれぞれ複数名在籍し、互いの業務を日常的に連携できる体制があること。スタッフ紹介ページで各担当者の資格・専門分野を確認しましょう。
確認ポイント②:「複合提案の事例・実績」が掲載されているか
「節税と助成金を同時に提案した事例」「役員報酬の見直しで税務・社保の両方を最適化した事例」など、税務と労務をまたいだ実績が紹介されているかを確認します。単独分野の実績しかない場合、複合提案の経験が少ない可能性があります。
確認ポイント③:「提携」という言葉が出てきたら要注意
「税理士業務は自社対応、社労士業務は提携先に依頼」という形態は、見かけ上は一本化でも実態は別々の事務所に依頼しているのと同じです。「提携社労士」「グループ会社の社労士」という表記を見つけた場合は、情報連携の実態を面談で必ず確認しましょう。
HPで「良さそう」と感じた事務所でも、面談での質問で初めてわかることがあります。次のセクションのチェックリストを印刷またはメモして面談に臨みましょう。
面談で使える7つの質問【チェックリスト】
以下の7つの質問を面談で実際に投げかけてみてください。回答の内容と、回答までのスピードや態度から、事務所の実質的な連携力が判断できます。印刷してそのまま持参できるよう設計しています。
Q1.「役員報酬を変更した場合、法人税・所得税・社会保険料がそれぞれどう変わるか、その場で概算を教えてもらえますか?」
→ 税務と社保を一体で把握しているかを確認する質問。「税理士に確認します」「社労士に聞いてください」という回答はNG。
Q2.「助成金の活用を検討したいとき、給与体系や節税設計と同時に提案してもらえますか?」
→ 節税と助成金の複合提案ができるかどうかの確認。「助成金は社労士担当」「節税は税理士担当」と分断されている場合は要注意。
Q3.「税理士担当と社労士担当は、顧客情報をどのように共有していますか?定期的な情報連携の仕組みはありますか?」
→ 属人的な連携(担当者同士が仲が良い)ではなく、仕組みとして連携しているかを確認。
Q4.「給与計算と年末調整は、どちらの担当者が一気通貫で対応しますか?」
→ 「給与計算は社労士、年末調整は税理士」という分断がないかを確認。データの受け渡しが発生する構造は連携コストの温床。
Q5.「法改正(例:社会保険適用拡大や育児・介護休業法改正)があった際、税務と労務の両方への影響を同時に説明してもらえますか?」
→ 一本化の最大メリットである法改正対応の一体化が実現できるかを確認。「それぞれ別にご説明します」は形だけの一本化のサイン。
Q6.「税務調査が入った際、労務書類(就業規則・賃金台帳など)の確認も同時に対応してもらえますか?」
→ 税務調査時に労務面のリスクも同時にチェックできるかを確認。税務と労務が連携していないと、税務調査が労務調査を招くリスクに気づきにくい。
Q7.「現在、同じ業種・規模の企業で一本化対応した事例を教えてもらえますか?具体的にどんな複合提案をしましたか?」
→ 実績の有無と具体性を確認。「たくさんあります」という曖昧な回答ではなく、具体的な事例が出てくるかどうかが重要。
本物の連携力を持つ事務所では、Q1〜Q3のような複合的な質問でも担当者が即答または短時間で回答できます。「持ち帰って確認します」が多い場合は、日常的な情報連携ができていないサインです。
回答でわかる「本物の連携力」の見極め方

7つの質問への回答パターンで、事務所の実力は大きく3タイプに分かれます。それぞれの特徴と見極め方を解説します。
| タイプ | 回答の特徴 | 判断 |
|---|---|---|
| ✅ 本物 | 複合的な質問に即答または具体的な数字・事例で回答。担当者が税務・労務の両方の視点で話す。 | 契約を前向きに検討 |
| △ 要確認 | 一部の質問は回答できるが、複合提案の経験が薄い印象。「これから強化していく」などの前向きな姿勢はある。 | 追加確認の上で判断 |
| ❌ 形だけ | 「税理士に確認します」「社労士に聞いてください」が多い。事例を求めると曖昧。複合提案の話になると話題を変える。 | 一本化の効果は期待できない |
特に注目すべき「Q1への回答」
Q1(役員報酬変更時の税務・社保への影響)は、税理士と社労士の知識が日常的に融合しているかどうかを最も端的に確認できる質問です。本物の連携力を持つ事務所では、この質問に対して担当者が「法人税はこう変わり、社会保険料はこう変わり、手取りはこうなります」と一気通貫で回答できます。逆に「それぞれに確認します」という回答は、税務・労務が日常業務の中で分断されているサインです。
料金提示の比較ポイントと安すぎる見積もりのリスク
一本化事務所の料金比較では、「月額顧問料の合計」だけでなく、何が含まれているかを確認することが重要です。
| 確認項目 | 重要度 | 確認方法 |
|---|---|---|
| 社保手続き(入退社・算定など)が顧問料に含まれるか | ★★★ | 「手続き1件ごとに別途料金」の場合は実質割高になりやすい |
| 給与計算が含まれるか・別途費用か | ★★★ | 従業員数×単価で計算されることが多い。総額を確認 |
| 就業規則の作成・改定費用 | ★★ | 初年度に必要になることが多い。概算を事前に確認 |
| 助成金申請の成功報酬率 | ★★ | 一般的に受給額の15〜20%。極端に安い場合は経験不足の可能性 |
| 決算料・年末調整料の有無と金額 | ★★★ | 月額顧問料が安くても決算料が高い場合、年間総額は高くなる |
「税理士+社労士で月3万円以下」という見積もりが出た場合は要注意です。この水準では対応できる業務範囲が限定されているか、新規獲得のための初期割引(後で値上がり)の可能性があります。適切な一本化顧問料の目安は月6〜10万円(年商3,000万円・従業員15名規模)です。詳細は顧問料相場の解説記事をご参照ください。
一本化に向かない事務所の5つのサイン
面談を経て、次のいずれかに当てはまる場合は、一本化の効果が得られない可能性があります。慎重に判断しましょう。
サイン①:社労士業務が「提携先への外注」だった
→ 情報連携のタイムラグが発生し、別々の事務所に依頼しているのと実態は変わらない
サイン②:面談に税理士か社労士のどちらか一方しか出てこない
→ 複合提案ができる体制なら、最初の面談から両者が同席または連携した提案ができるはず
サイン③:「複合提案の実績」を求めたら曖昧な回答だった
→ 節税×助成金、役員報酬の一体設計など、具体的な事例が出てこない事務所は経験不足の可能性
サイン④:料金が著しく安く、業務範囲が不明確だった
→ 後から「この業務は別料金」というトラブルの元になる。契約前に業務範囲を書面で確認必須
サイン⑤:担当者が頻繁に変わると説明された
→ 税務・労務の両方にわたる会社の事情を把握するには担当者の継続性が重要。高離職率の事務所は注意
寺田税理士・社会保険労務士事務所(社労士法人フォーグッド)のサポート内容

当記事の7つの質問を、弊所に投げかけていただいた場合の回答をそのままお示しします。「本物の連携力」を持つ事務所がどのように回答するかの参考にしてください。
| 質問 | 弊所の回答 |
|---|---|
| Q1. 役員報酬変更時の税務・社保の影響を即答できますか? | ✅ 即答可能。法人税・所得税・社会保険料・手取りの変化を一体でシミュレーションします |
| Q2. 助成金と節税の複合提案ができますか? | ✅ 対応可能。税理士・社労士が同席の上、給与体系・節税設計・助成金要件を同時に確認します |
| Q3. 税務・労務の情報連携の仕組みはありますか? | ✅ 仕組み化済み。顧問先ごとに税理士・社労士が情報を共有する体制で運営しています |
| Q4. 給与計算〜年末調整を一気通貫で対応できますか? | ✅ 対応可能。データの受け渡しなしで、同一チームが一気通貫で対応します |
| Q5. 法改正の税務・労務両面への影響を同時に説明できますか? | ✅ 対応可能。改正情報は税理士・社労士が合同でレビューし、顧問先への影響を一括提案します |
| Q6. 税務調査時に労務書類も同時に確認できますか? | ✅ 対応可能。税務調査の準備段階から労務リスクを同時にチェックします |
| Q7. 同業種・同規模の複合提案事例はありますか? | ✅ 多数あり。約450社の顧問先支援の中から、類似事例を面談時にご紹介します |
寺田税理士・社会保険労務士事務所(社労士法人フォーグッド)は、税理士2名・社労士6名(うち特定社労士2名)が在籍し、大阪・東京の2拠点で約450社をサポートしています。創業75年の実績を持つ複合専門事務所として、PRONIアイミツ「税理士と社労士が在籍するおすすめ事務所」実績部門にて4年連続全国第1位に選出されています。
よくある質問(FAQ)
Q1. ホームページで「ダブルライセンス対応」と書いてあれば安心ですか?
安心できません。「ダブルライセンス対応」「ワンストップ対応」という表記は、形式的な在籍があるだけで実質的な連携力を保証するものではありません。本記事のチェックリストを使った面談での確認が不可欠です。
Q2. 面談は何社くらい受けるべきですか?
2〜3社の面談を推奨します。1社だけでは比較基準がなく判断が難しく、4社以上になると情報が多くなりすぎて逆に迷いやすくなります。HPチェックで2〜3社に絞り込んでから面談すると効率的です。
Q3. 面談に税理士と社労士が両方来なかったら問題ですか?
必ずしも問題ではありませんが、複合提案の質問(Q1・Q2)に担当者が即答できるかどうかが重要です。「後で確認して連絡します」ばかりであれば、実態として分断されている可能性があります。
Q4. 事務所の規模(スタッフ数)は関係しますか?
一定程度関係します。社労士が1名しかいない場合、担当者の退職・休職時にサービスが維持できないリスクがあります。税理士・社労士がそれぞれ複数名在籍し、担当者が変わっても情報が引き継がれる体制があるかを確認しましょう。
Q5. オンライン対応のみの事務所でも大丈夫ですか?
対応可能です。税務・労務の顧問業務はオンラインでほぼすべて完結します。ただし税務調査・労務トラブルなど緊急時に現地対応が必要になるケースもあるため、その際の対応方針を事前に確認しておくと安心です。
Q6. 「顧問料が高い=良い事務所」とは限りませんか?
その通りです。顧問料の高低よりも、対応範囲・連携力・担当者の質が重要です。料金が高くても複合提案ができない事務所より、適正料金で一体的な支援をしてくれる事務所の方が経済的価値は高くなります。
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記事監修
寺田税理士事務所 代表 / 社労士法人フォーグッド 代表社員 / 株式会社フォーグッドコンサルティング 代表
【保有資格】税理士、特定社会保険労務士
【専門分野】税務顧問、確定申告、税務調査対応、社会保険手続き、給与計算、労務相談、助成金申請支援
【組織体制】創業75年の実績を持つ専門家集団。スタッフ20名、税理士2名・社労士6名(うち特定社労士2名)が在籍し、大阪・東京の2拠点で全国450社以上の企業をサポート。
【代表者の実績・メディア掲載】
・テレビ朝日系列「羽鳥慎一モーニングショー」専門家として複数回出演(2024年5月・6月、2025年8月)
・PRONIアイミツ「税理士と社労士が在籍するおすすめ事務所」実績部門 4年連続全国1位
・中央経済社『税務弘報』にて連載執筆中「新・労務知識アップデート講座」
・著書:『中小企業の人材コストは国の助成金で払いなさい』(幻冬舎、2018年)
・著書:『雇用関係助成金申請・手続マニュアル』(日本法令、2020年)
事務所公式サイト:https://taxlabor.com/
本記事に掲載している内容は、2026年2月時点の情報をもとにしています。法令・制度に関する情報は執筆時点のものであり、その後の改正により変更される場合があります。最新情報は各省庁の公式サイトまたは専門家にご確認ください。


