「こども支援NISA」と「親の新NISA」徹底比較!結局どっちが得?子どもの教育資金づくりで悩む親へ
公開日: 2025.11.08
最終更新日: 2025.12.11

「こども支援NISA」と「親の新NISA」徹底比較!
結局どっちが得?子どもの教育資金づくりで悩む親へ【2026年最新版】
【2025年12月最新】こども支援NISAと親の新NISA、教育資金準備に有利なのはどっち?年間投資枠、贈与税リスク、引き出し制限、運用商品の違いを徹底比較。現時点では親の新NISA枠活用が有利な理由を税理士が詳しく解説します。
この記事で分かること
- こども支援NISAの最新情報(2025年12月時点)
- 親の新NISAとの投資枠・税制・柔軟性の違い
- 贈与税リスクと回避方法
- 現時点で最も有利な教育資金準備戦略
🎥 参考動画:【子どもNISA】「つみたて投資枠」600万円上限 年齢制限撤廃で最終調整 来年度税制改正で政府与党|TBS NEWS DIG
1. こども支援NISAとは?ジュニアNISAとの違い
制度の概要
「こども支援NISA」は、2023年末で廃止されたジュニアNISAの後継制度として2025年12月の税制改正で検討されている新制度です。金融庁の資料によれば、以下の特徴を持つ見込みです。
| 項目 | こども支援NISA(検討中) | ジュニアNISA(廃止) |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 0歳〜17歳(18歳未満) | 0歳〜19歳 |
| 年間投資枠 | 60万円 | 80万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 | なし |
| 投資可能商品 | つみたてNISA対象商品のみ | 株式・投資信託 |
| 引き出し制限 | 12歳または18歳まで原則不可(検討中) | 18歳まで原則不可 |
| 開始時期 | 2026年1月予定(未確定) | 2016年〜2023年 |
⚠️ 重要な注意点
2025年12月現在、こども支援NISAは正式決定されていません。2025年12月中旬に公表される「2026年度税制改正大綱」で正式な内容が明らかになります。
最新情報は金融庁公式サイトをご確認ください。
ジュニアNISAとの主な違い
- 投資枠の縮小: 年間60万円(ジュニアNISAは80万円)
- 総枠設定: 非課税保有限度額600万円を新設
- 商品制限: つみたてNISA対象商品のみ(個別株不可)
- 引き出し制限強化の可能性: 12歳まで原則引き出し不可の案も
2. 親の新NISAとの比較:投資枠・税制・柔軟性
投資枠の比較
| 項目 | 親の新NISA | こども支援NISA(予定) |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 最大360万円 (つみたて120万円+成長240万円) |
60万円 |
| 非課税保有限度額 | 1,800万円 (成長投資枠は1,200万円まで) |
600万円 |
| 投資可能商品 | つみたて投資枠+成長投資枠 (株式・ETF・投資信託) |
つみたて対象商品のみ |
| 引き出し制限 | なし(いつでも自由) | 12歳または18歳まで原則不可(検討中) |
| 口座名義 | 親本人 | 子ども本人 |
💡 投資枠で見た優位性
親の新NISAが圧倒的に有利です。
- 年間投資枠は新NISAの6倍(360万円 vs 60万円)
- 非課税保有限度額は3倍(1,800万円 vs 600万円)
- 成長投資枠で個別株・ETFにも投資可能
贈与税リスクの比較
こども支援NISAは子ども名義の口座のため、親が資金を拠出すると贈与とみなされる可能性があります。
| ケース | 贈与税リスク | 詳細 |
|---|---|---|
| 親の新NISA | なし | 親名義の口座で運用する限り贈与は発生しない |
| こども支援NISA (年間110万円以下) |
原則なし | 暦年贈与の基礎控除110万円以内なら非課税 |
| こども支援NISA (年間110万円超) |
あり | 110万円を超える部分に贈与税が課される |
| 親→子への現金贈与 (年間110万円超) |
あり | どちらの制度を使っても贈与税の対象 |
⚠️ 贈与税の基礎知識
年間110万円を超える贈与には贈与税が課税されます(国税庁)。
贈与税率(一般贈与)の例:
- 200万円以下の部分:10%
- 300万円以下の部分:15%
- 400万円以下の部分:20%
教育費を親が直接支払う場合(学費・塾代など)は贈与税の対象外です。
引き出し柔軟性の比較
親の新NISA: いつでも自由に引き出し可能。急な教育費や医療費にも対応できます。
こども支援NISA: 12歳または18歳まで原則引き出し不可の案が検討されています。中学入学時の塾代など、途中で必要になった場合の対応が困難です。
💡 柔軟性で見た優位性
親の新NISAが圧倒的に有利です。ライフイベントに応じた柔軟な資金管理が可能で、急な出費にも対応できます。
3. 教育資金準備の最適戦略:現時点での結論
結論:親の新NISA枠活用が最適
2025年12月時点では、親の新NISA枠で教育資金を準備するのが最も有利です。
主な理由
- 投資枠の圧倒的な大きさ: 年間360万円まで投資可能
- 贈与税リスクゼロ: 親名義での運用のため贈与の問題が発生しない
- 引き出しの自由度: 必要な時にいつでも引き出し可能
- 成長投資枠の活用: 株式・ETFへの投資で分散投資が可能
- 制度の確実性: すでに実施中で詳細が明確
親の新NISAを使った教育資金準備の具体例
ケース1:18年間で大学資金を準備
- 目標: 18年後に500万円
- 運用方法: つみたて投資枠で月3万円を積立(年間36万円)
- 想定利回り: 年率3%
- 18年後の評価額: 約784万円
- 税制メリット: 運用益約136万円が非課税(通常なら約27万円の税金)
ケース2:余裕資金で成長投資枠も活用
- つみたて投資枠: 月10万円(年間120万円)
- 成長投資枠: 年2回ボーナス時に各120万円(年間240万円)
- 合計: 年間360万円のフル活用
- 5年後の評価額: 約1,935万円(年率3%想定)
⚠️ 注意:子への資金移転時の贈与税
親の新NISA口座から子に現金を渡す際、年間110万円を超えると贈与税の対象になります。
回避方法
- 教育費の直接支払い: 親が学費・塾代を直接支払えば贈与税は非課税
- 分割贈与: 複数年に分けて110万円以内ずつ贈与
- 教育資金一括贈与の特例: 最大1,500万円まで非課税(2026年3月末まで延長予定)
詳細は国税庁の教育資金贈与の特例ページをご確認ください。
こども支援NISAを検討すべきケース
以下のケースでは、こども支援NISAの正式決定後に検討する価値があります:
- 親の新NISA枠をすでに使い切っている
- 子ども名義で長期的な資産形成をしたい
- 引き出し制限があっても問題ない(18歳まで使う予定がない)
- 贈与税の基礎控除110万円を活用した贈与を計画している
💡 専門家のアドバイス
まずは親の新NISA枠を最大限活用し、余裕があればこども支援NISAも併用するというのが賢明な戦略です。
ただし、こども支援NISAの正式な制度内容が確定するまでは、親の新NISA一本で進めるのが安全です。
4. よくある質問(FAQ)
Q1. こども支援NISAはいつから始まりますか?
A. 2025年12月中旬に公表される「2026年度税制改正大綱」で正式決定予定です。制度開始は2026年1月を目標としていますが、現時点では未確定です。最新情報は金融庁やこども家庭庁の公式サイトでご確認ください。
Q2. 親の新NISA枠で子どもの教育資金を準備しても贈与税はかかりませんか?
A. 親名義の新NISA口座内で運用している限り贈与税は発生しません。ただし、年間110万円を超える現金を子に贈与すると贈与税の対象となります。学費などを親が直接支払う場合は贈与税非課税です。
Q3. こども支援NISAの引き出し制限はありますか?
A. 現時点では正式な情報が公開されていませんが、12歳または18歳まで原則引き出し不可とする案が議論されています。ジュニアNISAと同様、教育資金として長期運用を前提とした制度設計になる見込みです。
Q4. 親の新NISAとこども支援NISA、両方使えますか?
A. はい、併用可能です。親の新NISA枠を優先的に活用し、余裕があればこども支援NISAも使うのが効率的です。ただし、こども支援NISAへの入金は贈与税の基礎控除(年間110万円)を考慮する必要があります。
Q5. 教育資金一括贈与の特例はまだ使えますか?
A. はい、2026年3月末まで利用可能です(延長予定)。最大1,500万円まで非課税で贈与できます。ただし、使途が教育費に限定され、金融機関への報告義務があります。詳細は国税庁の特例ページをご覧ください。
Q6. ジュニアNISA口座は今からでも開設できますか?
A. いいえ、ジュニアNISAは2023年末で新規開設が終了しました。すでに開設済みの口座は2024年以降も非課税で保有可能ですが、新規投資はできません。今後は親の新NISA、またはこども支援NISA(制度開始後)を活用することになります。
5. まとめ:親の新NISAが現時点で最適解
2025年12月時点の情報を総合すると、子どもの教育資金準備には親の新NISA枠の活用が最も有利です。
親の新NISAが有利な理由
- 投資枠が圧倒的に大きい(年間360万円 vs 60万円)
- 贈与税のリスクがない(親名義での運用)
- いつでも引き出し可能(柔軟な資金管理)
- 成長投資枠で分散投資可能(株式・ETF)
- 制度が確定済み(こども支援NISAは2025年12月に正式決定予定)
⚠️ こども支援NISA正式決定後の見直しを
2025年12月中旬に「2026年度税制改正大綱」が公表されます。その際、以下の点を確認しましょう:
- 年間投資枠と非課税保有限度額の最終決定
- 引き出し制限の詳細(12歳 or 18歳?)
- 投資可能商品の範囲
- 贈与税の取り扱い
正式な制度内容を確認した上で、親の新NISAとの併用を検討するのが賢明です。
今すぐできる行動
- 親の新NISA口座を開設(未開設の場合)
- つみたて投資枠での積立設定(月3〜10万円が目安)
- 余裕があれば成長投資枠も活用
- 2025年12月中旬の税制改正大綱を確認
- 必要に応じて税理士・ファイナンシャルプランナーに相談
子どもの未来への投資は、早く始めるほど複利効果が大きくなります。まずは親の新NISA枠を活用して、着実に教育資金を準備しましょう。
参考情報・関連リンク
- 金融庁公式サイト – NISA制度の最新情報
- 国税庁 – 贈与税の基礎知識
- 教育資金一括贈与の特例(国税庁)
- こども家庭庁 – こども支援施策の情報
- 産経新聞「こども支援NISA、2026年開始へ」
- 読売新聞「教育資金準備、親のNISA活用が鍵」
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免責事項
本記事の情報は2025年12月11日時点のものです。税制や金融制度は変更される可能性があります。特に「こども支援NISA」は2025年12月中旬の税制改正大綱で正式決定される予定であり、本記事の内容と異なる可能性があります。実際の投資判断や税務処理を行う際は、必ず最新の公式情報を確認し、税理士・ファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談ください。本記事の情報に基づく投資判断により生じた損害について、当サイトは一切の責任を負いかねます。



