【2025年最新】大学無償化へ!3人以上で96万(70万+26万)負担ゼロ。所得制限なし
公開日: 2025.02.11
最終更新日: 2025.02.13
目次
はじめに
令和7年4月より子供3人以上の世帯への大学等授業料等の無償化を拡充
2025年4月から、大学の授業料無償化が大きく拡充!本記事では、その詳細や対象者についてわかりやすく解説します。
政府は2025年の閣議で、3人以上の子どもがいる多子世帯について大学授業料を無償化する「大学等修学支援法改正案」を決定しました。これにより、多くの家庭が学費の負担を減らし、子どもたちにより良い教育の機会を提供できるようになります。
本記事では、多子世帯の大学無償化の対象や要件について、わかりやすく解説します。
どんな制度なの?
令和7年度からは、3人以上の子どもがいる家庭の学生に対して、大学や短大、高等専門学校、専門学校の授業料の負担を軽減する方針が決定しました。高校の授業料無償化はすでに実施されており、今回の拡充では主に大学進学を支援する内容が中心となります。
詳しい情報は文部科学省の公式サイトでも確認できます。
〈文部科学省〉
令和7年度から、子供3人以上の世帯への大学等の授業料等の無償化を拡充します!(「高等教育の修学支援新制度」の拡充)
無償化の対象者は?
拡充される新制度では、次のような要件を満たすと授業料などの支援が受けられます。
主な要件
- 3人以上の子どもを扶養している世帯
- 所得制限が撤廃され、より多くの家庭が対象となる
- 対象となる大学、短期大学、高等専門学校、専門学校などに進学予定または在学中
以下のイラストは、支援対象となるケースを分かりやすくまとめたものです。
どれくらいの支援が受けられるの?
以下の表は、大学等の授業料・入学金に対する支援の額です。
国公立 | 私立 | |||
---|---|---|---|---|
区分 | 入学金 | 授業料 | 入学金 | 授業料 |
大学 | 28万円 | 54万円 | 26万円 | 70万円 |
短期大学 | 17万円 | 39万円 | 25万円 | 62万円 |
高等専門学校 | 8万円 | 23万円 | 13万円 | 70万円 |
専門学校 | 7万円 | 17万円 | 16万円 | 59万円 |
支援の上限額は、年間の授業料については国公立大学が54万円、私立大学が70万円。入学金は国公立大学28万円、私立大学26万円が支援され、国公立大学では原則ゼロ、私立大学でも大幅な負担軽減が期待されます。
現在の支援制度の目安として、
- 国公立大学:授業料全額免除(最大約54万円/年)
- 私立大学:年間最大約70万円の支援
- 給付型奨学金も増額予定
となっています。具体的な金額は今後の政府の発表を待ちましょう。
多子世帯向け大学授業料無償化のQ&A
開始時期について
- 多子世帯への授業料等無償化とはどのような内容で、いつから始まりますか?
- 2025年(令和7年)4月から、扶養する子どもが3人以上の世帯を対象に、大学・短期大学・高等専門学校(4・5年生)・専門学校の授業料と入学金が無償化されます。所得制限はなく、対象学生の学費負担が大幅に軽減されます。
- どの大学等が対象になりますか?
-
「高等教育の修学支援新制度」の対象となる大学、短期大学、高等専門学校(4・5年生)、専門学校が含まれます。詳細は文部科学省の公式サイトで確認できます。
文部科学省:対象機関リスト - 「多子世帯」とは何ですか?
- 「多子世帯」とは、扶養する子どもが3人以上いる家庭を指します。扶養とは、税法上で「扶養控除」の対象になっている子どもを指します。
- 「多子世帯」の場合、子ども全員が対象になりますか?
- 3人以上の子どもを同時に扶養している間は、大学等に在学中の子ども全員が対象です。ただし、扶養する子どもが2人以下になると、支援は終了します。
- 「扶養する子どもが3人以上」はどのように確認しますか?
- 日本学生支援機構が、マイナンバーを通じて税法上の扶養状況を確認します。(各学校ではマイナンバーの確認は行いません。)
- 大学院生は対象になりますか?
- 大学院生自身は支援対象外ですが、扶養されている大学院生は「扶養する子ども」としてカウントされます。ただし、一定の収入を超えると扶養から外れるため注意が必要です。
- 海外留学している子どもは対象になりますか?
- 海外の大学等に通う子どもは支援対象外ですが、海外留学制度の給付型奨学金の対象になる場合があります。一方、国内の大学等に通う子どもの兄弟姉妹が海外留学している場合でも、その兄弟姉妹が扶養されていればカウントされます。
- 正規の修業年限で卒業できない場合はどうなりますか?
- 修業年限内に卒業(または修了)できないことが確定した場合、支援の対象外となります。ただし、災害や傷病、その他のやむを得ない理由がある場合は支援を受けられる可能性があります。また、学校が認めた正式な休学であれば、休学期間を除いて正規の修業年限分は支援を受けることができます。
- 対象となる学生のアルバイトは認められますか?
- アルバイトは可能ですが、一定の収入を超えると扶養から外れ、支援の対象外になる可能性があります。学業との両立も考え、慎重に働く時間や収入を管理することが大切です。
- 無償化される「国が定める一定の額」はいくらですか?
- 以下の額が無償化の対象です。(各学校の授業料等が減額されるもので、直接現金が支給されるわけではありません。)
- 現在、「高等教育の修学支援新制度」の支援(第Ⅰ区分~第Ⅳ区分に該当)を受けており、さらに「多子世帯」にも該当する場合、どのような支援となりますか?
- 授業料等は満額支援となります。給付型奨学金は従来のとおりです。
- 支援はどのように行われるのですか?
- 現行制度と同様、国から各学校に授業料等減免のための交付金が支給され、各学校の授業料・入学金を減額することで実施されます。したがって、直接、学生本人に現金が支給されるものではありません。
- なぜ支援額の上限があるのでしょうか?
- 授業料は各大学等によって異なるため、本制度では、全国の授業料の平均額などを考慮して支援の上限額を設定しています。これにより、支援の公平性を保ちながら、必要な範囲での支援が提供されます。
- 令和7年度から支援を受けるためには、いつ申し込めばよいですか?
- 令和7年度は「在学採用(=大学等に入学後に申し込む)」のみとなります。入学後、学生窓口(奨学金担当窓口)で申込書類を受け取り、学校を通じて日本学生支援機構へ申し込みます。
「予約採用」とは?
「予約採用」は、高校3年生の段階で事前に申し込む制度で、進学前に支援を確定できます。ただし、令和7年度の多子世帯支援は「在学採用」のみとなり、予約採用は利用できません。申込手続の流れ:
- 進学先の学生窓口(奨学金担当窓口)へ行き、申込書類を受け取る。
- 各学校の案内や奨学金に関するウェブサイトを確認する。
- 申込みサイト(日本学生支援機構の「スカラネット」)から必要情報を入力し、学校へ必要書類を提出。
- マイナンバー確認書類を日本学生支援機構に提出。
- 各学校を通じて選考結果通知を受け取る。(選考には一定の時間を要します)
- 令和7年度の入学時には、一旦授業料を全額支払う必要がありますか?
- はい。支援の申請は入学後のため、一旦、授業料等を全額支払い、その後学校から支援額が返還される形になります。
- 令和8年度から多子世帯の支援を申し込む場合、「予約採用」はあるのですか?
- はい、令和8年度からは「予約採用」が利用可能になります。これにより、高校3年生の段階で支援を事前に確定し、安心して進学準備を進めることができます。
令和7年度4月以降に在籍する高校等を通じて案内がありますので、忘れずに手続きを行ってください。 - 申込時に学業成績の基準はありますか?
- 成績の基準はありますが、評定平均値が低くてもレポートや面談で学修意欲が確認できれば支援対象になります。
- 進学後も学業に関する要件はありますか?
- 「高等教育の修学支援新制度」では、大学等への進学後も学生の学修状況について一定の要件が設けられています。多子世帯の支援についても同様です。
なお、令和6年度以前から在学している学生も含め、令和7年度から新たな学業要件が適用されます。詳細は以下をご覧ください。 - 資産の制限はありますか?
- はい、あります。
・給付型奨学金を受ける場合 → 資産が5000万円未満
・授業料減免の支援を受ける場合 → 5000万円未満(多子世帯は3億円未満) - マイナンバーで確認する扶養する子供の数は、いつ時点の情報ですか?
- 原則として、申請時点で確定している直近の年末(12月31日)時点の情報を確認します。
例えば、令和7年4月に大学等へ進学し、申請手続きを行う場合、令和5年12月31日時点の情報を基に扶養する子供の数を確認します。詳細は以下をご覧ください。 - 扶養する子供が2人でしたが、基準日(12月31日)の翌日以降に新たに子供が生まれた場合、多子世帯支援の対象となりますか?
- 基準日(12月31日)以降に出生した子供も、申請時点で扶養されていれば「扶養する子供の数」としてカウントできます。出生届や母子手帳などの証明書類を添えて申請してください。
例えば、令和7年4月に大学等へ進学し、申請手続きを行う場合、令和6年1月1日以降に新たに子供が生まれた場合でも扶養する子供の数に加えることができます。 - 子どもが1人または2人の世帯にはどのような支援がありますか?
- 現行制度により、世帯年収に応じた支援が引き続き受けられます。また、貸与型奨学金(無利子・有利子)の利用も可能です。
対象となる大学等について
多子世帯の要件(支援対象者)について
支援金額について
支援区分(呼称) | 授業料等減免 | 給付型奨学金 |
---|---|---|
第Ⅰ区分(多子世帯) | 満額支援 | 満額支援 |
第Ⅱ区分(多子世帯) | 満額支援 | 3分の2支援 |
第Ⅲ区分(多子世帯) | 満額支援 | 3分の1支援 |
第Ⅳ区分(多子世帯) | 満額支援 | 4分の1支援 |
申込手続について
学業に関する要件について
資産に関する要件について
扶養状況の確認に用いる情報について
その他
文部科学省:令和7年度からの奨学金制度の改正(多子世帯の大学等の授業料等無償化)に係るFAQ(PDF:695KB)2025.2.10更新
おわりに
進学の選択肢を広げましょう
今回の制度拡充により、3人以上の子どもを持つ家庭にとって、大学進学がより身近なものになります。教育費の負担が軽減されることで、家計のやりくりも楽になり、子どもたちの進路選択の幅が広がるでしょう。
詳細な情報は、政府の正式な発表や文部科学省、日本学生支援機構(JASSO)のサイトで最新情報を確認してください。この機会に、ぜひ進学の選択肢を広げてみてください。