【最新】高所得サラリーマンのための最強節税対策12選!税理士が解説
2025.02.01
はじめに
年収が高いほど税金の負担も大きくなります。サラリーマンは節税の手段が限られていると思われがちですが、正しい知識を持ち、適切な対策を講じることで大きな節税が可能です。
本記事では、高所得サラリーマンが実践できる 12の効果的な節税対策を紹介します。特に マイクロ法人を活用する方法は近年注目を集めており、所得を分散させることで税負担を大幅に軽減できます。
ただし、不動産投資などは慎重に判断すべきポイントもあります。信頼できる専門家の意見を参考にしながら、自分に合った節税方法を見つけましょう。
高所得サラリーマンのための最強節税対策12選
1. iDeCo(個人型確定拠出年金)を活用する
iDeCo(イデコ) は、個人で運用する年金制度で、毎月の掛金が全額所得控除となり、節税しながら老後資金を準備できます。
メリット
✅ 掛金が全額所得控除(所得税・住民税を軽減)
✅ 運用益が非課税(通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかる)
✅ 受け取り時の税優遇(退職所得控除・公的年金控除が適用)
注意点
▶ 60歳まで引き出せない(長期運用が前提)
▶ 拠出額に上限あり(会社員は 年間27万6,000円 まで)
▶ iDeCo公式サイト:https://www.ideco-koushiki.jp/
▶ iDeConの活用や注意点については、専門家が解説する以下の動画をご覧ください。
🎥【はじめての確定拠出年金iDecoや企業型DCについて初心者向けに解説^^【お金の勉強 株式投資編】:(アニメ動画)第492回】
2. 新NISA(少額投資非課税制度)を活用する
2024年に新しくなった NISA(ニーサ)は、投資の利益が非課税になる強力な制度です。
メリット
✅ 投資利益や配当が非課税(通常は約20%の税金が発生)
✅ 年間最大360万円の投資枠(積立120万円+成長投資240万円)
✅ 生涯投資枠1,800万円(枠が復活する仕組み)
✅ 非課税期間が無期限
注意点
▶ 投資先の選定が重要(リスクのある商品も含まれる)
▶ 資産運用の知識が必要(適切なリスク管理が求められる)
▶ 積立NISA公式サイト:https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/
▶ 🎥【【エミQ】教えて!エミンさん Vol.97「新NISAと個別株」「対内直接投資」】
3. ふるさと納税を活用する
ふるさと納税は、地方自治体に寄付をすることで、翌年の住民税・所得税が軽減される制度です。
メリット
✅実質2,000円の負担で 特産品がもらえる
✅ 寄付金が翌年の税金から控除される
✅ 自治体を自由に選べる
注意点
▶ 節税というよりは税金を前払いすることで返礼品がもらえる
▶ 上限額を超えると自己負担になる(目安は年収で異なる)
▶ ワンストップ特例申請を利用すれば確定申告しなくてもよい
▶ ふるさと納税公式サイト:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/080430_2_kojin.html
▶ 🎥【よくある誤解】ふるさと納税は節税ではない!税金の前払いである点と返礼品のメリットを知ろう
4. 住宅ローン控除を活用する
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除) は、住宅ローンを利用してマイホームを購入した際に、所得税や住民税の負担を軽減できる制度 です。
メリット
✅ 最長13年間、住宅ローンの残高に応じて税額控除を受けられる
✅ 控除額は、所得税額を超えた場合でも住民税から一部控除可能
✅ 自己資金を抑えながら、資産形成ができる
注意点
▶ ローン期間10年以上が条件
▶ 1年目は確定申告が必要(2年目以降は年末調整でOK)
▶ 国税庁:住宅ローン控除の詳細
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-1.htm
🎥【自宅を事務所にしながら節税が!?住宅ローン控除で一番得をする方法を解説します!】
5. 医療費控除を申請する
年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた場合、その超えた分が所得控除の対象になります。
メリット
✅ 高額な医療費を支払った場合、税金の一部が還付される
✅ 家族全員分の医療費を合算して申請可能
✅ 健康診断や人間ドックも条件によっては対象になる
✅ 通院・入院費用(診察代・手術費・入院費など)
✅ 処方薬の購入費(ドラッグストアでの医薬品も対象)
✅ 歯科治療費(インプラントやセラミック治療は対象外の場合あり)
✅ レーシック手術・歯列矯正(医療目的の場合)
✅ 出産費用(妊婦健診・分娩費用・産後ケアなど)
✅ 介護費用(特定の施設サービス費用)
注意点
▶ 美容目的の施術は対象外
▶ 保険適用分は控除対象外
▶ 国税庁 医療費控除の詳細
🎥【知らないと損】医療費控除を使って税金を安くする方法【不妊治療・インプラント・レーシックもOK】【お金の勉強 初級編】:(アニメ動画)第480回
6. 特定支出控除を活用する(スーツ・研修・本代も対象)
特定支出控除 は、会社員が業務に必要な経費を自身で支払った場合、確定申告で控除を受けられる制度です。
対象となる支出
✅ 通勤費(会社からの支給額を超えた部分)
✅ 研修費・資格取得費(業務に関連するもの)
✅ 書籍代(業務に必要な専門書など)
✅ スーツ代(職務上必要な場合)
✅ 交際費(業務上必要な接待費用など)
注意点
▶ 会社の証明書が必要
▶ 給与所得控除の1/2を超える部分のみ控除対象
▶ 詳細はこちら
💡【サラリーマンでも節税!スーツ・研修・本代を特定支出控除にする方法】
7. 不動産投資は慎重に
不動産投資は節税効果がある一方、リスクも大きいため慎重に判断が必要です。
メリット
✅ 減価償却やローン利息を経費計上できる
✅ 5年以上保有すれば売却時の税率が約20%に軽減
注意点
▶ キャッシュフローがマイナスになる可能性あり
▶ 悪質な業者の高額ローン契約に注意
▶ 🎥不動産Gメン滝島の解説動画
https://www.youtube.com/@gmentakishima
8. マイクロ法人を活用する
給与所得と法人所得を分散させることで、社会保険料や税負担を大幅に軽減できます。
メリット
✅ 法人から役員報酬を受け取り、給与所得控除を最大限活用
✅ 社会保険料を抑えることが可能
注意点
▶ 法人設立・維持にコストがかかる
▶ 税務・労務の管理が必要
▶ マイクロ法人活用法
🎥【【知らない人多すぎ・・・】個人事業とマイクロ法人の両方を持って1200万以上節税する方法について税理士が解説します】
▶ マイクロ法人の注意点
🎥【メリットだけじゃない!?意外と知らないマイクロ法人にかかる手間や費用について教えます。【マイクロ法人の限界】】
9. 太陽光発電投資で即時償却
太陽光発電投資 は、一定の条件を満たせば1年で100%経費化できる特例が適用されます。
メリット
✅ 初年度に全額経費計上が可能(短期間での節税効果が大きい)
✅ 長期的な売電収入が得られる(安定したキャッシュフロー)
✅ 固定価格買取制度(FIT)により一定の収益が見込める
注意点
▶ 制度の適用期限に注意(特例が変更・廃止される可能性あり)
▶ 立地や日照条件が収益性に大きく影響
▶ 🎥【まだできる!】太陽光発電投資で1年で100%経費化できる特例について税理士が解説します
10. ヘリコプターのオペレーティングリース
ヘリコプターのオペレーティングリースとは、個人や法人がヘリコプターを投資対象とし、航空会社へリースする節税方法です。
メリット
✅ 投資額の大部分を初年度に全額経費計上できる(5000万円以上の投資が目安)
✅ リース期間終了後に売却益が発生する可能性がある
✅ 法人だけでなく個人でも活用可能
注意点
▶ リース期間中は資金が拘束される
▶ 出口戦略(売却時の税金対策)が必要
▶ 最低投資額が高額(数千万円単位)
▶ 🎥【知らなきゃ損!】個人でも法人でも1年で数千万円落とせるヘリコプター節税とは?
13. 株の損失を損益通算する(確定申告で節税)
株式投資の損失 は、その年に発生した 他の株の利益 や 配当所得 と損益通算(相殺)することで、税負担を減らすことができます。さらに、損失が大きい場合は翌年以降3年間繰り越すことも可能 です。
損益通算とは?
例えば、
- A銘柄で100万円の利益
- B銘柄で50万円の損失
→ 損益通算後の課税対象額は50万円に減少
通常、株式の売却益には 20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)の税金がかかりますが、損益通算を行うことで税負担を軽減できます。
繰越控除(3年間有効)
その年に通算しきれなかった損失は、翌年以降3年間繰り越し可能です。
例:
- 2024年に50万円の損失発生
- 2025年に70万円の利益発生
→ 2024年の損失50万円を繰り越し、2025年の課税対象は20万円に減額
損益通算のポイント
✅ 特定口座(源泉徴収あり)だけでは自動適用されないため、確定申告が必要
✅ 配当所得との通算も可能(配当を受け取る際の税金を抑えられる)
✅ 3年間の繰越控除を活用すると、大きな節税効果が期待できる
注意点
▶ NISA口座の取引は対象外(損失を損益通算に含めることができない)
▶ 他の所得との通算は不可(損失を給与所得や不動産所得とは相殺できない)
▶ 詳しくはこちら:国税庁「株式の損益通算」
▶ 🎥【年末にすると税金が減る!株の節税テクニック「損出し」とは?】
おわりに
高所得の会社員でも、適切な節税対策を行うことで 手取り額を増やし、資産を効率的に運用できます。特に マイクロ法人を活用する方法は、節税効果が大きいため、高収入の方は検討する価値があります。
一方で、不動産投資や太陽光発電、ヘリコプターリースなどは、リスクも伴うため信頼できる情報源をもとに慎重に判断しましょう。節税対策のご相談は「寺田税理士・社会保険労務士事務所」まで。