【ビジネスの救世主:事業再構築補助金】ここがポイント(1)

2023.06.11

はじめに

事業再構築補助金は、中小企業や小規模事業者が経営上の困難や課題を抱えている場合に支援するための補助金制度です。主な目的は、事業の再構築や持続的な成長の促進、競争力の向上、雇用の維持・創出などです。

この補助金制度では、経営改善や事業再生計画の策定支援、専門家の派遣、設備投資の一部補助、研修・教育プログラムの支援など、様々な支援内容が提供される場合があります。具体的な支援内容や条件は、中小企業庁が公表しているガイドラインや募集要項に詳細が示されています。

事業再構築補助金は、経営上の困難に直面している中小企業や小規模事業者に対して、経済的な支援と専門知識・ノウハウの提供を通じて事業の再建・成長をサポートすることを目的としています。

この記事は、中小企業庁の公式ホームページに掲載されている情報を元に作成されました(最終更新日:2023年5月30日)。現在、「事業再構築補助金(第10回公募)」が実施中であり、応募期間は令和5年3月30日から令和5年6月30日(18時:00)までです。ただし、今後事業内容に変更がある可能性もあるため、ご留意ください。

お問い合わせについては、現時点では自社の申請の可否やスケジュールに関してはお答えできません。ご了承ください。

1.事業再構築補助金の目的

新型コロナウイルスによる影響を受けた中小企業や事業者の大胆な再構築を支援すること

事業再構築補助金の目的は、新型コロナウイルスの影響で売上が回復しづらい中小企業や事業者を支援し、新たな市場進出や業態転換などの大胆な事業再構築を促進することです。これにより、日本経済の構造転換を促し、持続的な成長と競争力の向上を目指します。

2.補助対象者

⑴ 中小企業者
⑵ 「中小企業者等」に含まれる「中小企業者」以外の法人
⑶ 中堅企業が対象

⑴ 中小企業者の定義

業種 資本金 従業員数(常勤)
製造業、建設業、運輸業 3億円 300人
卸売業 1億円 100人
サービス業
(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く)
5,000万円 100人
小売業 5,000万円 50人
ゴム製品製造業
(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く)
3億円 900人
ソフトウェア業又は情報処理サービス業 3億円 300人
旅館業 5,000万円 200人
その他の業種(上記以外) 3億円 300人

⑵ 「中小企業者等」に含まれる「中小企業者」以外の法人の定義

対象は、中小企業等経営強化法や法人税法、農業協同組合法、労働者協同組合法などに基づき定められた法人で、従業員数が300人以下の場合に限ります。

⑶ 中堅企業等の定義

中堅企業の定義の概要を簡単にまとめると以下のようになります
1. 一般的な法人や特定の組合・団体に該当すること
・中小企業者や特定の大企業に該当しないこと
・資本金の額または出資の総額が10億円未満であること
・もしくは資本金の額または出資の総額が定められていない場合は、従業員数(常勤)が2,000人以下であること
2. 中堅企業等経営強化法に基づく特定の組合・団体の場合。
– 生活衛生同業組合、酒造組合、酒販組合、内航海運組合、技術研究組合など
– 該当組合には従業員数の制限があり、資本金の額または出資の総額も10億円未満であること

3.売上減少の要件

事業再構築補助金には売上減少要件がありますが、成長枠ではそれが撤廃されています。8つの事業類型ごとに要件が異なるため、確認が必要です。

4.補助対象事業の類型及び補助率等

補助の類型には8つの種類があります。
なお同一法人・事業者は1回の公募に1申請まで。申請後の事業類型変更は不可。過去不採択の場合は改善して再申請可(結果公表前は受付不可)。交付決定後は原則再申請不可。ただし、「グリーン成長枠」、「産業構造転換枠」、「サプライチェーン強靱化枠」は条件を満たせば再申請可。詳細要件は「4.補助対象事業の要件」を確認。

事業再構築補助金には、8つの事業類型があります。「成長枠」、「グリーン成長枠」、「卒業促進枠」、「大規模賃金引上促進枠」、「産業構造転換枠」、「サプライチェーン強靱化枠」、「最低賃金枠」及び「物価高騰対策・回復再生応援枠」です。同一法人・事業者は1回の公募につき1申請までとなります。申請後の事業類型の変更はできませんので、注意が必要です。また、過去に不採択となった事業者は改善を行い再度申請できますが、申請受付は結果が公表されるまで行われません。交付決定を受けた事業者は原則再度申請できませんが、「グリーン成長枠」、「産業構造転換枠」、「サプライチェーン強靱化枠」では条件を満たせば申請が可能です。

概要
①成長枠 成長分野への大胆な事業再構築に取り組む中小企業等を支援
②グリーン成長枠
(エントリーとスタンダード)
研究開発・技術開発又は人材育成を行いながら、グリーン成長戦略「実行計画」14 分野の課題の解決に資する取組を行う中小企業等の事業再構築を支援
③卒業促進枠 成長枠・グリーン成長枠の補助事業を通して、中小企業等から中堅企業等に成長する事業者に対する上乗せ支援
④大規模賃金引上促進枠 成長枠・グリーン成長枠の補助事業を通して、大規模な賃上げに取り組む事業者に対する上乗せ支援
⑤産業構造転換枠 国内市場縮小等の構造的な課題に直面している業種・業態の中小企業等が取り組む事業再構築を支援
⑥サプライチェーン強靱化枠 サプライチェーン強靱化枠は、対象経費等が異なるため、公募要領を分けております。サプライチェーン強靱化枠の内容については、以下をご確認ください。
⑦最低賃金枠 最低賃金引上げの影響を受け、その原資の確保が困難な特に業況の厳しい中小企業等の事業再構築を支援。
⑧物価高騰対策・回復再生応援枠 業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む中小企業等、原油価格・物価高騰等の影響を受ける中小企業等の事業再構築を支援。

続きの解説は【ビジネスの救世主:事業再構築補助金】ここがポイント(2)で行います。お楽しみに!

事業再構築補助金に関する記事一覧はこちら

【ビジネスの救世主:事業再構築補助金】ここがポイント(1)

【ビジネスの救世主:事業再構築補助金】ここがポイント(2)

【ビジネスの救世主:事業再構築補助金】ここがポイント(3)

【ビジネスの救世主:事業再構築補助金】ここがポイント(4)

【ビジネスの救世主:事業再構築補助金】ここがポイント(5)

【ビジネスの救世主!事業再構築補助金(第10回公募)】の申請受付が開始!

【新たな助成金登場!産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース)】のご紹介

LINE友達に追加