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工事現場で働く一人親方の労災保険特別加入のメリットは?

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はじめに 労災保険(特別加入)とは?

労災保険(特別加入)は、建設業の一人親方にも『業務上または通勤途上による災害』に対して保険給付を行う制度

『もし仕事中や通勤中に怪我をすればそれは労災保険の対象です。ぜったいに病院では健康保険証は使わないでください』
という案内を書面で観たこと、もしくは会社勤めをしている方や病院の受付の方から聞いたことのある方は多いかと思います。このような案内がされる理由は
「労災保険」労働者の業務または通勤による災害に対して保険給付を行う制度
であるのに対し
「健康保険」業務または通勤による災害以外の疾病、負傷などに対し保険給付を行う制度
だからです。
ここで注意する点は

「事業主」と同様「一人親方」も労災保険の適用にはならない

ことです。
なぜなら
「一人親方」はここでいう労働者には該当しないからです。
よって、

万が一業務上または通勤途中で事故にあってしてしまった場合、労災保険も健康保険も使うことが出来ず、その治療費は全額会社もしくは自分で負担しなげればなりません。またその事故で障害が残ってしまった、もしくは死亡してしまった場合でも何の補償も給付金も受けることができません

しかし

「一人親方」も労災保険に”特別に加入する手続き”をとることにより、労災保険の適用を受けることができます。
それが『労災保険の特別加入制度』です。

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一人親方が加入できる労災保険の概要はこちら↓↓↓
『一人親方が加入できる労災保険とは?』
一人親方に必要な手続き

1 一人親方とは?

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「一人親方」とはある特定の業界で労働者を雇用せずに自分自身と家族などだけで事業を行う事業主のことを言います。それでは特別加入できる「一人親方」とはどのような方たちなのでしょうか。それは下記の①~⑦に分類されます。

  1. 自動車を使用して行う旅客または貨物の運送の事業(個人タクシー業者や個人 貨物運送業者など)
    ※詳細についてはお問い合わせください
  2. 土木、建築その他の工作物の建設、改造、保存、原状回復(注)、修理、変更、 破壊もしくは、解体またはその準備の事業(大工、左官、とび職人など)(注)除染を目的として行う高圧水による工作物の洗浄や側溝にたまった堆積物の除去などの原状回復の事業も含みます。
  3. 漁船による水産動植物の採捕の事業
  4. 林業の事業(立木の伐採、造林、木炭又は薪を生産、その他林業を行うもの)
  5. 医薬品の配置販売(医薬品医療機器等法第30条の許可を受けて行う医薬品の配 置販売業)の事業
  6. 再生利用の目的となる廃棄物などの収集、運搬、選別、解体などの事業
  7. 船員法第1条に規定する船員が行う事業

2 一人親方の現場は危険がたくさん

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業務上の死亡事故が一番多いのは「建設業」

前述のように「一人親方」は建設業、漁業、林業などにおいて実際に現場で作業する方が該当します。
平成29年2月14日厚生労働省が公表した、「平成28年における労働災害発生状況について」によると業務上の災害による死亡者数874人のうち死亡者数が多い業種は、建設業:284人、製造業:165人、陸上貨物運送事業:89人とあり、死亡者数が最も多い業種として建設業が挙げられています。

また厚生労働省管轄の「職場のあんぜんサイト」により労災事例を検索すると「建設業」の事例が911件(平成29年2月時点)と数多くあげられています。墜落・転落が起こりやすい状況であることに加え、天候等にも左右されやすい現場で作業することも多い為このような結果となるのでしょう。

そこで万が一に備えて労災保険の特別加入をおすすめします。特別加入をすれば労災保険における労働者と同じ給付金や補償をうけることができます。

「万が一事故が起こってしまったら、治療費全額負担しなければならない。」

という不安からも解放されます。もちろん、人間にとって安全と健康は何よりも大切なものであり、労働災害防止が一番優先されるのは確かですが、いくら十分な災害防止策をしていたとしても、100パーセント労働災害が起こらないとは言いきれません。
そのために労災保険というものが存在するのです。

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3 特別加入で安心、特別加入者へ給付金と補償は

一人親方労災特別加入の補償は?

「一人親方」の方も労災保険に特別に加入する手続きをとることにより労災保険の適用を受けることができると記述してきましたが、特別加入者が業務災害または通勤災害により被災した場合にどのような給付金が受けられるのでしょうか。給付金の一覧は図1となります。

特別支給金が支給される場合があるという点に注目してください。

特別支給金とは、損害賠償の支払いの有無とは関係なく受給できるお金です。
たとえば現場へ徒歩で向かう途中、車との交通事故にあい休業をせざる負えなくなってしまいました。その時相手の自賠責保険で全ての治療や休業補償等を受けると、労災保険からの給付は行われません。しかし休業特別支給金は受給することができます。

どんなとき 給付金の種類 補償内容 特別支給金
怪我をしたとき 療養補償給付 無料で治療を受けられる なし
仕事を休むとき 休業補償給付 休業4日目以降,1日につき平均賃金の60%が支給 休業特別支給金
休業4日目以降,1日につき給付基礎日額の20%が支給
障害が残ったとき 障害補償給付・障害給付 障害補償年金や障害補償一時金が等級別に支給 障害特別支給金
等級別に支給
傷病が1年6か月を過ぎても治らず障害等級に該当するとき 傷病補償年金・傷病年金 傷病(補償)年金が等級別に支給 傷病特別支給金
等級別に支給
死亡事故のとき 遺族補償給付・遺族給付 遺族の条件により遺族(補償)年金または遺族(補償)一時金が支給 遺族特別支給金
遺族の人数に関わらず300万円が一時金として支給
死亡事故のとき 葬祭料・葬祭給付 葬祭を行う場合支給 なし

4 一人親方等の特別加入の手続方法

一人親方の労災特別加入の手続方法は?

ではこの安心と補償を得ることのできる労災保険特別加入の手続はどのようにすればよいのでしょう。
一人親方の特別加入は個人では加入できません。一人親方の団体(特別加入団体)を通じて加入をし、特別加入団体を「事業主」、一人親方を「労働者」とみなして労災保険の適用を行います。
そして特別団体は都道府県労働局長の承認が必要です。
団体の種類は数多くありますが大きく分けて2つあります。

  1. すでに特別加入団体として承認されている団体
    歴史の長い団体においては労災保険の特別加入だけではなく、国保や共済など、様々なものを取り扱っているところもあります。
  2. 新たに特別加入団体をつくる
    この場合特別加入申請書に必要事項を明記して提出をします。特別加入を希望する人の業務の具体的な内容、業務歴および希望する給付基礎日額、業務災害の防止のための措置や一人親方等が守るべき事項を定めておかなければなりません。

また団体を作るための要件は5つあります。

  1. 一人親方等の相当数を構成員とする単一団体であること
  2. その団体が法人であるかどうかは問いませんが、構成員の範囲、構成員である地位の得喪の手続きなどが明確であること。その他団体の組織、運営方法などが整備されていること
  3. その団体の定款などに規定された事業内容からみて労働保険事務の処理が可能であること
  4. その団体の事業体制、財務内容から見て労働保険事務が確実に処理する能力がある認められること
  5. その団体の地区が、団体の主たる事務所の所在地を中心として労働保険徴収法施行規則第6条第2項第4号に定める区域に相当する区域を超えないものであること

5 加入条件と保険給付に関する注意点

一人親方労災特別加入で注意点は?

また加入の申請する際に下記の表に記載されている業務の種類については、従事した通算機関に基づいて特別加入の申請時に指定された機関で健康診断を受ける必要があります。

業務の種類 従事した通算期間 実施する健康診断
粉じん作業を行う業務 3年 じん肺健康診断
振動工具使用の業務 1年 振動障害健康診断
鉛業務 6ヶ月 鉛中毒健康診断
有機溶剤業務 6ヶ月 有機溶剤中毒健康診断

この加入時健康診断の結果が次のような場合には、特別加入が制限されます。

  • 特別加入予定者がすでに疾病にかかっていて、その症状または障害の程度が一般的に就業することが難しく、療養に専念しなければならないと認められる場合には、従事する業務の内容にかかわらず特別加入は認められません。
  • 特別加入予定者がすでに疾病にかかっていて、その症状または障害の程度が特定の業務からの転換を必要とすると認められる場合には、特定業務以外の業務についてのみ特別加入が認められることとなります。

また特別加入前に疾病が発症、または加入前の原因により発症したと認められる場合には、特別加入者としての保険給付を受けられないことがありますので専門家にご相談ください。

まとめ 一人親方の労災保険(特別加入)のメリットってなに?

一人親方の労災特別加入のメリットは?

上記記述により

  1. 建設業の現場は墜落・転落などの事故が起こりやすいこと。
  2. 建設業に多く在籍している「一人親方」は通常の労災保険の適用にはならないこと
  3. 「一人親方」の方も労災保険に特別に加入する手続きをとることにより労災保険の適用を受けることができることと。

などはおわかりいただけたでと思います。
また建設業界においては、巧みな技術を習得している一人親方は大手ゼネコンなどから仕事を頼まれることも多いはずです。しかし下請の事業主や一人親方は、元請の事業所の労災保険が使えないという大きな問題があります。
もし元請け企業が「特別加入」していない「一人親方」に仕事を依頼し、現場で事故が起こってしまった場合、元請企業の責任が問われてしまいます。
よって元請け企業も「特別加入していない一人親方」には仕事を依頼したくても依頼できないという現実もあります。

以上のことより一人親方の労災保険(特別加入)のメリット大きく2つあるといえるでしょう。

  1. 万が一事故が起こってしまった際の治療費等の金銭面における不安から解放される
  2. 元請け企業から信頼を得られ、仕事依頼が増える

そして繰り返しになりますが、最後にお伝えさせてください。

現場における事故防止策における対策は一番の優先事項ですが、100パーセント労働事故が起こらないということは言い切れません。よって一人親方の皆様は、必ず労災保険の特別加入をしましょう。

一人親方が加入できる労災保険の概要はこちら↓↓↓
『一人親方が加入できる労災保険とは?』
一人親方に必要な手続き

一人親方の労災保険特別加入の事例集はコチラ↓↓↓
『みんなで進める一人親方の労災保険特別加入の事例集』
一人親方保険加入事例集

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寺田税理士・社会保険労務士事務所では、一人親方の労災保険の特別加入制度について「税・社会保険・助成金それぞれの専門家」という立場から総合的にフォロー致します。
今後、一人親方の労災保険の特別加入制度をしたい場合、どのような事前準備が必要か、現状どのような課題や問題があるのか、などを総合的に検証しお客様に提案致します。

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