私たちの給料、どう変わる?
2025年「最低賃金」と日本の未来

「時給1500円」は対岸の火事じゃない。経営者も、正社員も、みんなに関わる日本の今。

「最低賃金」は、パートやアルバイトだけの話だと思っていませんか?実はこの数字、会社の経営、物価、そして正社員の給料にも影響する、日本経済の「体温計」なんです。なぜ上がるの?誰が困るの?私たちの生活はどう変わる?そんな疑問を、データで解き明かします。

まず、今の状況をチェック!

最低賃金の話を始める前に、今のニッポンのキーナンバーを見てみよう。これが話のスタート地点!

今の全国平均時給

1,055

政府の目標

1,500

お財布の中身(実質賃金)

-1.8%

来年の予測アップ額

~57

誰が賛成?誰が反対?4つのホンネ

「最低賃金、上げよう!」という話、実はみんなが同じ考えじゃないんだ。それぞれのカードをクリックして、本当の考えをのぞいてみよう。

なんで今、大問題なの?お財布とニッポンの経済

最近、おかしやお菓子、いろんなモノが値上がりしてない?それなのに給料が追いついてないと、生活はちょっと大変。今の日本が、まさにそんな状況なんだ。

お給料 vs モノの値段

モノの値段(赤)は上がってるのに、給料(青)の伸びが追いついてない!だから、実際に買えるモノの量(緑)は、むしろ減っちゃってるんだ。

最低賃金、最近の上がり方

ここ数年、最低賃金はすごい勢いでアップしてる。特に2022年からは、毎年30円以上も上がってるのがわかるかな?

上げるだけじゃダメ?日本のちょっと難しい問題

「じゃあ、どんどん時給を上げればハッピーじゃん!」って思うけど、実はそう単純じゃない。日本が抱える、2つの難しい問題を見てみよう。

問題① 住む場所で時給が違いすぎる!

東京と地方では、最低時給が200円以上も違うんだ。これじゃあ、都会に人が集まるのも無理ないかも…?

問題② がんばると損する「年収の壁」

時給が上がっても「税金が増えるなら、働く時間を短くしよ」って考えちゃう人がいる問題。せっかくの賃上げが、逆に人手不足を悪化させるかも?

103万円の壁 (税金の壁)

年収がこれを超えると、自分で所得税を払う必要が出てくる。

106万円の壁 (社会保険の壁)

大きい会社だと、社会保険料を自分で払う必要が出てきて、手取りが減ることがある。

130万円の壁 (扶養の壁)

親などの扶養から外れて、自分でガッツリ社会保険料を払う必要が出てくる。

困ってる会社を助ける政府の作戦

「時給を上げたくても、うちの会社はそんな余裕ないよ…」そんな会社のために、政府も一応、手助けする作戦を用意してるんだ。

💰

作戦① 税金おまけします

給料を上げた会社は、払う税金をちょっとだけ安くしてあげるよ、という作戦。でも、赤字で税金を払ってない会社には、あまり意味がないのが弱点。

🤖

作戦② ロボット代を助けます

人手不足を解消するために、レジの自動化やロボット導入のお金を一部出すよ、という作戦。でも、先にお金を出さないといけないから、本当にお金がない会社は使いにくいんだ。

作戦の弱点

残念ながら、こういう政府の作戦って、体力のある会社ほど使いやすくて、本当に助けが必要な小さな会社には届きにくい、っていう問題があるんだ。

で、結局どうなるの?未来の給料と日本の行方

いろいろ見てきたけど、一番知りたいのは「これからどうなるの?」ってことだよね。専門家の予測と、日本の未来を見てみよう。

結論:日本の未来が決まる、大事な分かれ道

専門家は、2025年も最低賃金は過去最高のペースで上がって、57円くらいアップするんじゃないかって予測してる。もしそうなったら、全国平均は1112円になる計算だ。

でも、ただ時給を上げればOK、ってわけじゃないのが難しいところ。大事なのは、会社の経営がちゃんと成り立って、上げた分を商品の値段に少し上乗せさせてもらえるか、ってこと。政府の作戦がもっと使いやすくなったり、「年収の壁」みたいなヘンなルールが見直されたり、いろんなことをセットでやらないと、うまくいかないかもしれない。

今回の最低賃金の決定は、日本がこの先、給料も物価もちゃんと上がる元気な国になれるかどうかの、大事なテストみたいなもの。その結果が、数年後のみんなの生活に直接つながってくるんだ。

全国の最低賃金データも見てみる(2024年度)
都道府県 2024年 (円) アップ額 (円) 2023年 (円)